Me & My Jewelry

Gliiico – Nico, Kai and Kio de Torres

さまざまなジャンルで活躍するクリエイターたちに、ジュエリーにまつわるパーソナルな話を訊く連載企画。今回はカナダ・バンクーバー出身で、現在は東京を拠点に活動する兄弟トリオバンドGliiicoのメンバーにインタビューしました。11月には3年ぶりに来日した人気バンド、クルアンビンの来日公演のオープニングアクトも務め、人気も実力も急上昇中のGliiico。母親が日本人という長男でギターのニコ、次男でボーカルのカイ、三男でベースのキオからなる3兄弟は、英語と日本語を織り交ぜた独特の喋り方で、それぞれのジュエリーとの付き合い方を語りました。

「俺は昔からすっごくジュエリーをなくすタイプ(笑)」と語るのは、次男でボーカルのカイ。モデルとしても活躍しているカイとキオは、ファッション誌などでシンパシー・オブ・ソウルのジュエリーを着用することが多く、その縁もあって、今回のS.O.S MAGのメイン企画である、ホースシューコレクションのショートムービーにもGliicoの3人で参加してくれています。

Q:なんでよくジュエリーをなくすんですか?

これはまだ高校生だったころの話だけど、6〜7年前かな? よく友達と一緒に森の中に入っていって、誰もいない空き家とか廃墟を探検して遊んでいたんだよね。で、もちろん警察が来る時もあって、走って逃げる時にはフェンスを乗り越えたりしなきゃいけなくて、そういう時に、必ずリングを落として無くすんだよね(笑)。全然フィットしていないサイズのものを着けていたりするから。それでも全然気にしないから、ライブでもよくジュエリーを壊したりなくしたり、そんなことばっかりだけど、それは完全に俺の性格の問題。実際ヘコむけど、しゃあないよね。

Q:今日着けているジュエリーは思い入れがあるものですか?

このブレスレットは母親からもらったもので、兄弟全員にとってもすごく大事なものだから、特別な日にだけ着けている感じかな。母親が90年代に買ったグッチのブレスレットで、金メッキが剥がれていていい感じの雰囲気。このピアスはガールズ ドント クライのもの。デザイナーのVERDYとはサッカー仲間だし、友達のものを身に着けるのは自然なことかな。

Q:キオのネックレスは誰かからのプレゼントですか?

これは家のすぐ近くのブックオフで見つけた中古のディオール。すごく安くて、4,000円ぐらいだったかな(笑)。むちゃくちゃ思い入れがあるってわけじゃないけど、なんか気分がアガる感じがするから。キラキラしているものが好きだし。いつも何かいいジュエリーはないかなって探していて、はっきりとこういうのっていうのはわからないけど、買いものに行くと、今日はなにか見つかるかもって、ジュエリーセクションを必ずチェックするんだよね。いつか結婚指輪とか選ぶタイミングがきたら、一番高級で、でっかいダイヤがついたリングがいいかも。めちゃデカイ石のやつ。

Q:ニコは首にも腕にも複数つけていますが、それぞれどう言ったものですか?

紫のビーズのブレスレットは、3歳の時におばあちゃんが作ってくれたもので、俺にとってはお守りみたいなもの。クロスのペンダントは古いティファニーのもので、6〜7年前に母親からもらったもの。マジで毎日つけているから結構汚いんだけどね。このふたつがなかったら、本当に呪われたような気分になるんだよね。一度撮影の時に外さなきゃいけなくなって、スタイリストが返すのを忘れて、三日ぐらいジュエリー無しで過ごしていたんだけど、マジで最悪だった。個人的にジュエリーを誰かにもらったり、あげたりする時に思うことは、ジュエリーって、ずっと続いていくもの。そのギフトは自分とともに年齢を重ねて、育っていくもの。 だから好きなんだよね。



※フルバージョンのインタビューは動画にて


Film Directed by Kouichi Toya
Photography by Junji Hirose
Edit & Text by Shingo Sano